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フィリップ・K・ディック 「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」①

 

 

先日久しぶりに「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を読みました。

数年前実家に住んでいたころに購入し、一度読んだ経験がありましたが

就職時に実家を出た際に実家においてきてしまったため再度入手。

その頃はアニメ「サイコパス」にはまっており、

キャラクターの槙島聖護がおすすめしていたこともあり、読んでみた記憶があります!

(本を読むきっかけなんて色々ありますね)

 

 

1. あらすじ

 舞台は、世界大戦後に死の灰に覆われた世界。もともと地球に住んでいた人間は地球での生活が困難になり、火星に移住しています。人間のお世話をするため、火星に移住する際に1人に1台、人間そっくりのアンドロイドが支給されます。しかし、アンドロイドが稀に火星から逃げ出し、地球に脱走してくることがあります。これら脱走アンドロイドを処理するのが、主人公リック。

 

 人間とアンドロイドに関して描かれた本作は、機械学習・深層学習やロボット工学が改めて台頭し始めた今読むべき内容ですし、アンドロイドと人間の関係性を分析することで自分自身(ないしは人間自身)を見つめなおす良い機会になります!

 

以下、考察&ネタバレ含む

 

 

 

2. 登場人物が感情的

 本小説の登場人物は非常に感情的になります。良い感情も悪い感情にも。

 死の灰が降り積もる中で生身の動物が多く絶滅しており、生き物を買っていることが大きなステータスとなる世界。生身の動物と感情を交わらせることもできません。だからこそ、

お互い生身の人間同士に感情的になってしまうのでしょうか。

 また、感情を自分の「意思」で操作可能(ペンフィールドの人工脳刺激を使えば)ですから、感情を隠す方法が分からないのではないでしょうか。激情を抑える・コントロールするには訓練が必要です。人と積極的に議論を交わすことが、感情コントロールに繋がるでしょう。

 

 3. アンドロイドは「感情移入度的検査」を通過できない

 アンドロイドは知能面に関して、大多数の下層人類(知能面)よりも優れています。

一方で、アンドロイドは感情移入検査をパスできない(感情移入できない)ため、知能と感情は異なるものであることが分かります。機械学習アルゴリズムも同様ですが、ニューロンから知能は生まれます。

 

それでは、「感情」は何によって生まれるのでしょうか?

感情は皆さんご存知のように合理的判断ではありません。おそらく、合理的判断を妨げることを目的とした機構や回路が人間には備わっているのではないでしょうか。

(合理的判断するための回路が「欠落」していることで合理的でない感情が生まれるのであれば、アンドロイドも進化・開発される段階で感情が生まれているはずです)

 

 

ここまで読んでくださった皆様ありがとうございます!

後日、続きを書かせて頂きます!